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高峰司法書士事務所

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現在の場所:ホーム / 2014 / アーカイブ 7月 2014

アーカイブ 7月 2014

税金預金の話

2014年7月31日 By 高峰博文

税金預金をはじめよう※ この記事は、2011年10月25日に、今は亡き「いやはやなんとも(と言う名のブログ)」で、一度公開していましたものですが、「いやはやなんとも」が閉鎖してお蔵入りしていたので、一部加筆して再度公開いたします。

大増税時代の幕開け

消費税が、5%から8%へ、そして来年には10%になり、税金の二重課税の問題や、生活弱者へのセーフティネットの制度弱体などが、国民生活を圧迫しています。

まぁ、税金そのものについて、ここで是々非々をいっても始まらないので、私達のような個人事業者を含む事業を行うものとして、今後訪れる大増税時代に備えてやっておかなければならないことがあると思います。

マルサが来たぞ

今日は本当にどうでも良い話を(いつもじゃないか!というお叱りは甘んじて受けません)・・・皆さん「マルサ」ってご存じですよね?

「まるさ」=「国税庁査察部」

今日は、ついに我が事務所が、「マルサ」に「ガサ入れ」された時のことをお話しましょう

あれはたぶん・・・・2001年ころの話でしょうか・・・

朝からポカポカとした日で,隣の公園では若い母親に背中を押されながら,ブランコで揺れる子どもが,優しい春風で揺れる木々によって描き出した木漏れ日の中を遊ぶ風景に心癒される優雅な朝のはじまり・・

煎れたてのエスプレッソの香りが、事務所に流れるBGMのモーツアルトのピアノ協奏曲23番と溶け合う静かな時間に包まれた午前9時・・。

突然、静寂を破り、階段を駆け上ってくる複数の足音・・・そして事務所のドアをノックする二つの人影・・・。

大体においてこういう登場をする人間は,あまり歓迎すべき人間では無いことは,これまでの経験則上からもわかっていたので,事務所内に緊張が走った。

一瞬の静寂・・再びノックの音だけが響く。

まぁ居留守を使ってもしかたがないので,

「どうぞお入りください」

と声をかけると,男性2名がドアをあけ

「私・・○▽■××◎から来ました●△▲です。」

と,首から下げた名札を見せながら言います。

まったく思いもしない珍客に、

「はい???」

と何とも間抜けな返事をしてしましました・・たぶんもう一度「私!○▽■××◎から来ました●△▲です。」と言われた記憶があります。

正直なところすぐには状況が飲み込めませんでしたが、珍客が「マルサ」の方々であることは理解できました。

「えっ・・・俺って・・何時の間にマルサに目を付けられる程,儲けてたん???」

「???・・・そうか・・俺ってそんなに凄かってんな・・・って!・・・イヤイヤ・・そんな訳あらへんやろ・・エエ加減にしなさい・・ほな,さいなら・・これって何かの冗談??・・今日は・・エイプリールフール??・・もしかして何が何して何したアレがばれタンか??・・いやいや何が何して何したんって・・訳わからんし・・」等と,心の中で一人ボケと突っ込みを繰り返してみましたが,そんなことではマルサの方々が消えることはありません。

いいでしょう!

私も男です。

覚悟を決めました。

いくら叩かれても埃はでないぞ・・・

たぶん出ないはずだ・・・

アレがばれるはずが無い!

イヤイヤ、そもそもアレって何やねん?

事務所に来られた男性達は,一人は優男,もう一人は屈強そうな中年・・きっと優男が交渉人で,暴れられたら屈強そうな中年が押さえにくるという約割分担に違いない・・とくだらぬ事を考えながら・・

「え~っと・・・今日はどのようなご用件で・・」

と商売人風に聞いてみました。

せっかく朝のアンニュイな雰囲気が台無しになったことはご想像のとおりです。

すると・優男の目が不気味に光り・・・・・

「あなたの事務所の帳簿を調べされてもらいます・・・・」

背中を冷たい汗が流れた

マルサが来たよ

このマルサの方々なんですが,首からぶら下げた名札のような物は見せてくれましたが,名刺はくれませんでした・・何かそういう規則があると言っていたと記憶しています。

そうそう話の続きを・・・

優男の目が不気味に光り・・・・・

「あなたの,取引先の▲□■◎◎×の調査をしています。ご協力御願いできますか?」

と無機質に伝えられた。

「あぁぁぁぁぁぁぁ・・ですよね・・・」と意味もなく胸をなで下ろすという当然の成行きで・・(笑)。

ところでマルサさんの口調は、

「御願い」

と言っているが,

明らかに御願いでありません。

協力しなくても,強制的に協力させられることになりそうですし,何も後ろめたい事は無いにしても,必要以上にガサガサとされて痛くもない腹を探られると,業務に支障をきたします。

「どうぞ・・思う存分調べてください。 必要なものがあれば言ってくださいね」
と調査への協力を約束しました。 

すると、

本当にその後二日間にわたり、調査官に思う存分調査

されました(笑)。

その間,事務所から出て行こうとすると
「あっ!どちらまで?」

と聞かれたり,お茶を飲みますか?と聞いても

「あっ!結構です」

と冷たく言われたり・・。

最後には段ボール箱一杯に、帳簿とかを持っていかれました・・・。

その後,その取引先や取引先の関係者から色々な情報を頂きましたが,この時のがさ入れは,当然私の事務所だけでは無く,▲□■◎◎×の取引先銀行の全て、そして、私のような▲□■◎◎×の取引先の複数にもガサ入れがあったそうです。

どうも「まるさ」は私の事務所と▲□■◎◎×が深い関係にある(どんな関係じゃい!!)と考えていたようですが,私と▲□■◎◎×は全く深い関係では無かったので,私の事務所に来た「まるさ」は完全に無駄足を踏んだと思います。

また色々な情報をつきあわせると,がさ入れ前の二週間程度の間,各ガサ入れ先を監視していたらしく、私の事務所も監視していたようです。

いや~これには全く気がつきませんでした~。

まぁどういう理由にしても,誰かに監視されているなんて怖いですよね。

もっとも直接的には自分の事でも無いですし、もう随分と前の話なので,こんなことがあったことも忘れかけていましたが・・じゃ・・何でこの話を今するのか? 

先日、あるところから電話がありまして,

電話
「こちら神戸地方検察庁です」

私 「はい??・・・検察庁さんですか??」

私の心の声「もしかして・・何かした??」

「えっ・あれか?あのことか・・・?」

       「いやいや何にもしてへんって・・テヘッ」

電話
「実は・・▲□■◎◎×の件で・・・・」

「押収した貴方のところの資料を返還したいのですが・・・」

私 「は~あの▲□■◎◎×の件で・・・・」

   「あの10年以上前に押収された帳簿とかですか?」

電話
「そうです。それを返還したいんですけど・・」

私の心の声「なんや・・・脅かしよって・・・・」

        「そんな古い帳簿はもう要らないんですけど・・」

電話
「そういうことなんで,送りますね。」

「中に受領書入れておきますので,送り返してください」

どうせなら,そっちでず~っと預かっていてくれても良かったのに(笑)と,思っていましたが・・・と言うわけで・・・10年以上前の帳簿が段ボール箱に入れられて最近やっと戻ってきましたけど,特に必要でも無いのでそのまま事務所の片隅に積み上げてます。

いや~それにしても,何も悪いことはしていないはずですが,どこにどんな落とし穴があるかわかりませんし,知らないうちに地雷を踏んでいた・・なんてことを考えられますから「検察庁からの電話」とかには,ちょっと「えっ!」って反応してしまった・・(笑)。


地雷を踏んだ


まぁ・・前置きはこのあたりで・・ここからが今日のメインです。

これから起業する人へ

事業を起こしたときに、以外と困るのが税金の支払いです。

上の  のような脱税はいけませんが、節税できることは節税を行い、しっかりと税金を支払いましょう。

今日は、税金の支払うために必要なことをお伝えします。

以前、当事務所で会社を設立させて頂きました乙山(仮名)さんという人と会う機会があり、色々とお話をしていた時に、

「いや~助かりましたわ」

「会社を設立した後、予想以上に業績が伸びて、売り上げがむっちゃありましてん」

「でも、今年はちょっと売り上げが伸び悩んでまして・・・」

先生に会社を設立してもらった時に、

「税金預金しておいて下さいね」

って、言われてたので、毎月の利益から、先生に言われたとおりに、利益の2割を税金用で預金しとったんですわ。

最初、「そんなん必要あらへん」と思てましたけど、今となっては、先生の言われるとおり「税金預金」をしとってホンマに助かりましたわ。

これがなかったら、税金支払うために借金せなあかんとこでしたわ」

と言われました。

仕事が順調に成長し、売り上げが伸びれば伸びるほど、それに伴い税金の支払いも増えていきます。

税金への対策は、企業のみならず、私達個人事業者も他人ごとではありません。

しっかりと、税金を支払うための準備をしていきたいものです。

まぁ、私の事務所・・・

税金の支払いに困るようほど売り上げが無いので、「税金預金」をする必要が無いことを、喜んでいいのか・・・悲しむべきなのか・・・(笑)

カテゴリよもやま話, 会社 関連タグ:税金

貸金業法の再改正について一言もの申す

2014年7月31日 By 高峰博文

金利を上げろ

妖怪復活

自民党が貸金業の規制緩和を検討しているのをご存知の方も多い思います。

その内容は、

    健全経営だと認可された業者に限って20%の上限金利を29.2%に戻したり、総量規制を撤廃する

という話らしい・・・・

これは、リスクに応じた金利や限度額で融資できるようにして、銀行から融資を受けにくい中小企業が借入しやすくする狙いがあるという建前のようですが、

ちょっと待ってくれ!

おかしい

絶対におかしいよ

その理由をこれから説明しよう。

定期預金の金利

2014年7月現在、銀行で一年間の定期預金を行った場合の金利は、

大体・・0.02 ~ 0.3% のようですが・・

日本銀行金融機構局のデーターによると一年間の定期預金の平均利率は、

0.026%

となるようです。

つまり、

100万円預けると,一年後に、金260円も金利がつくので、

金100万0260円
(1,000,000 ÷ 100 × 0.026 = 260円 + 1,000,000 = 1,000,260)

になります。

ちょっと奥さん・・聞きました?

100万で260円ですよ

260円

100万も預けて、たったの260円でっせ

(>_<) 失礼しました。 まぁ、それは良いんですが・・

戦いの歴史

サラ金と消費者との長い長い戦いをへて、

やっと、貸金業法が改正によって、サラ金の貸出上限金利が

利息制限法の上限金利と同じ金利である

  • 10万未満
    1. 20%以下
  • 10万以上、100万未満
    1. 18%以下
  • 100万以上
    1. 15%以下

となった訳です。

それ以前は、上限金利29.2%

平成12年6月以前の上限金利は40.004%

平成3年11以前は54.75%

昭和61年11月以前は73%

昭和58年11月以前は109.5%・・

という暴利を貪っていたサラ金でしたが、このサラ金の利息も時代とともに徐々に下がって、やっと利息制限法の上限金利まで下がったのです。

とはいえ、利息制限法の上限金利でさえ、今の定期預金の金利と比較すれば、べらぼうな暴利です。

比較

消費者金融上限金利
ためしに、その時々の定期預金の金利と、サラ金の上限金利との比べるとどうでしょうか?

例えば,
平成2年当時の定期預金の金利は約6%
ありました。

この
平成2年当時のサラ金の上限金利は上記のとおり54.75%です。

また
平成6年年当時の定期預金の金利は約2.5%ありました。

つぎに
平成6年当時のサラ金の上限金利は上記のとおり40.004%です。

そして
現在の定期預金の金利は約0.026%で、現在のサラ金の上限金利は上記のとおり18%です。

それぞれを比率(各時代の定期預金金利を1と仮定する)に直すと

平成2年当時
定期預金金利 6% : サラ金上限金利 54.75%
定期預金金利 1 に対して、サラ金の金利は、約 9 倍

平成6年当時
定期預金金利 2.5% :サラ金上限金利 40.004%
定期預金金利 1 に対して、サラ金の金利は、約 16 倍

現 在
定期預金金利 0.026% :サラ金上限金利 18%
定期預金金利 1 に対して、サラ金の金利は、約 90 倍

おわかりでしょうか?

・・・見てのとおり・・・

実は預け入れ金利と,貸し出し金利の関係だけを考えた場合、平成2年度当時と現在との比較では、なんと、約10倍以上も状況が悪化しているということです。

今の定期預金の金利を基準にするのであれば,サラ金の上限金利は0.234%が正当な金利・・ということになりますね。

まぁ、さすがにサラ金が0.234%の金利で貸し出すことができないことくらい、経済音痴の私にもわかりますが、利息制限法の上限金利だって、大概もの凄い金利だということも、経済音痴で計算が嫌いな私にもわかります。

つまり今の定期預金の金利を基準とするのであれば,今の消費者金融業者の金利(18%)でも、十二分に暴利を貪っているんじゃないでしょうか?

利息はお金の使用料とも言われていますが,同じお金を借りるのなら支払うお金の使用料を上回る利益を得る為にお金を借りないと死に金です。

単に遊びたいから・・旅行に行きたいから・・というくだらない理由でお金を借りると,結局それが借りたものよりも大きくなって自分に返ってきちゃいますので,どうしてもお金を借りる必要があるとき以外は借りないことが大切です。

銀行などへの預け入れ金利と、逆に貸金業者が貸し出す金利とを比較することに意味があるのか?・・無いのか?

その判断はこれを見てくれた人にお任せしますが、少なくてもサラ金の上限金利をこれ以上あげる政策には私は反対です。

そんなことの前に、定期預金の金利が上がる政策をおこなうのが、政権を担う者の責任じゃないでしょうか?

ところで今日も良いお天気で、夏の日差しでとろけそうになりますが、それとは裏腹に、懐が・・寒い・・。

せめて私も暴利を貪って懐を暖かくしたいものですが・・そんな話は・・これっぽっちもありません・・残念・・。

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カテゴリ債務整理 関連タグ:利息制限法

マイキット100

2014年7月30日 By 高峰博文

天才少年科学者

失敗は成功の母

誰にでも、子供のころから大切にしているものが一つや二つはあるかもしれない。

場合によると、それは心の傷と表裏一体の思い出かもしれない。

今日は、そんな誰もが記憶の片隅に抱える心あたたまるトラウマをお話しします。

少し前の話ですが、家にあった工具箱の蝶番部分が腐っておちて壊れてしまいました。

いよいよ、工具箱ともお別れの時がきたようです。

とても気に入って使っていた工具箱で、大切にしていたのですが・・・この工具箱とのなれそめはかれこれ44年ほど前にさかのぼります。

今日はそんな長年苦労を共にした工具箱のお話をしたいと思います。

マイキット100

「マイキット」という電子回路の実験を行うことができる玩具をご存じでしょうか?

今から45年ほど前に発売された知育玩具です。
>マイキット150
上記画像は、復刻版のマイキット=http://otonanokagaku.net/products/kit/mykit/detail.html

この「マイキット」には、いくつかの種類があり、その中の「マイキット100(上の図のマイキット150とほぼ同じもの)」という木製のアタッシュケース型の当時の最新機種を小学校低学年の時に買ってもらいました。

小学生の頃、自他共に認める科学少年だった私は、何が何でもこの「マイキット100」が欲しかった。

とはいえ、当時(今もか・・)貧乏人の子どもだった私には、正に高値の花

あの当時で、たぶん・・5000円くらいしてたと記憶している。

何ヶ月も頼み込んで、やっと買ってもらった宝物だった。

世界征服の第一歩として高峰少年科学者が手にした「ハイパー電子実験機械」・・それがマイキット100だ!!

さて、
小学校も夏休みに入り、学校からもらった肝油ドロップをしゃぶりながら、買ってもらったばかりのマイキットに

「マイキッド」

という名前をつけて、弟のようにかわいがり、嬉しそうに毎日毎日触っていた。

そんなある日、配線を繋いでも、マイキットが「ウン」とも「スン」とも言わない・・・

まさか・・・壊れた?・・・

親に無理して買ってもらったマイキット・・幼心に、動揺が走った。

「おちつけ」「おちつけ」自分に言い聞かせた。

高峰少年科学者は必死に考えた。

その結果ある答えが導き出された。

「そうか・・・きっと、乾電池の電気がなくなったんや」

今、考えてもその考えは正しかったと思う。

迷走

しかし、家を探してみたが、マイキットに合う乾電池が見つからなかった。

「問題は乾電池が空になった」と言う自分自身の仮説の正しさを立証するため・・

そして、何よりマイキットを壊していないということを証明するため、とにかく新しいい乾電池を入れなければ・・・

いたいけな少年の心は、そのことだけを考えていた。

この少年の純粋な思いが、後に「マイキッド殺人事件」と語り継がれることになった大事件の幕開けになるとは、このとき高峰少年科学者には想像もできなかった。

父親の道具箱

そうだ! 父親なら新しい乾電池くらい持っているだろうと、父親の道具箱を探した。

しかし・・・乾電池はなかった

かわりに・・・コンセントから電気を取り出すコードを見つけた。

コンセントから電気を取り出すコードの横にドライバーなどもある。

nn

少年科学者に稲妻が走り、素晴らしいアイデアが閃いた。

「そうだ! 乾電池が無ければ、コンセントから直接に電気を取れば良い」

自称、天才少年科学者とはいえしょせん小学校2年生の子どもである。

直流とか交流とか電圧とかの知識は一切無い。

小学校2年生の少年には、コンセントも乾電池も同じ電気だった。

電子ピアノ

今日のマイキットのテーマは、電子ピアノの作成だ。

マイキット側の配線をすませ、いよいよコンセントに繋ぐコードをマイキットへ繋いだ。

「俺って天さ~い」と自分で作った唄を歌いながら、いざコンセントにつなげた。

マイキットの電圧メーターが振り切れる

ブ~ン

聞いたことがない音がマイキットから響いた。

エッ?? これが電子ピアノの音??

マイキットをのぞき込もうとした瞬間、マイキットの基盤の一部が、

「ボン」という音とともに白煙を上げて爆発した!

高峰少年科学者は2mほど驚いて後ずさりながらも、反射的にコンセントを引っこ抜いた。

部屋に充満する白い煙と焦げた臭い・・・

何が起きたのかわからず、呆然とする少年・・・

しばらくして、我に返った高峰少年科学者は、慌てて「マイキッド」と名前を叫びながら、マイキットの元へと走った。

ワァオ・・・

見るも無残・・・

マイキットの黒光りしていた基盤の右側が褐色に変色し、なお白煙を上げていた。

マイキット・・・完全終了・・・

小学校2年生にもはっきりとわかるほどの惨状だった。

その後のマイキット

さて、高峰少年科学者・・小学校2年生とはいえ、このマイキットを親も本当に無理をして買ってくれたことを知っていた。

「マイキッド」が完全に死んだ!

この事実をとてもじゃないが、親には言えなかった。

それから数ヶ月・・・

親にばれないように、ただの木箱に成り下がったマイキットで、遊ぶフリをしていたのは、勿論今でも秘密だ!

その後、10年程度の月日が流れたマイキット100は、押し入れから出され、基盤などの中身を全て外された後に、本当の意味で「木の箱」と成り果てるわけだが、「木の箱」には「木の箱」なりの使い道があるわけで・・・

まぁ、ひらたく言うと・・・大人になった高峰少年科学者の「工具箱」として第二の人生を送ることになった。

・・・というわけで、最初の話に戻るわけだが・・・

この「マイキッド殺人事件」は、幼い心をひどく傷つけたが、

しかし、少年は、この事件で

「乾電池のみで動く玩具を、コンセントにつなげてはいけないこと」

さらに言えば

「よくわからないことは思い込みでやってはいけない」

ということを、まさに実体験として知ったわけで・・

失敗は成功の母

人は失敗を乗り越えてこそ成長するものだと思う。

そうだ失敗を恐れるな

未来は輝いているはずだ

この事件を教訓に、家には必ず乾電池を買い置きしているぞ。

貴重な教訓を与えてくれた工具箱・・いや・・あえてこう呼ぼう

ありがとう「マイキッド」

教訓

水道をひねれば水が出る

コンセントにプラグを繋げば電気が流れる

インターネットを使えば、世界中の人とアクセスできる

私達は素晴らしい時代に生きています。

しかし、インターネットで調べ物をするような場合に、便利さと裏腹に経験をせずとも何となく経験したかのように錯覚し、インターネットの世界に最終的な答えを求めてはいないだろうか?

一見同じように見えるものでも、実は大きな違いがある

つまり、調べるべき事は、最終的な答えではなく、正しい答えにたどり着くための道筋を探すことだろう。

百聞は一見にしかず

知識は経験の裏付けを経てこそ力となる。

・・・というわけで、輝く明日へ向かって元気出して働きましょう・・
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カテゴリよもやま話

ゲルドが来た

2014年7月29日 By 高峰博文

消滅時効の援用

招かざる客

ピンポーン

繰り返ししつこくインターフォンのチャイムが鳴り続ける。

ちょうど、夜勤明けの眠れない時間を、酒で誤魔化してやっと眠りに落ちたところだった。

「くそっ・・」

思わず口をでた言葉に後押しされるように、ベットから這い出た。

「はい・・どちらさん?」

インターフォン越しからも、ある種の人間がもつ独特の雰囲気が伝わる声で

「小山さん? 小山さんのお宅ですよね」

「私、ゲルドの畑中といいます」

ゲルド?・・・全く聞き覚えがない・・・

「ハッピー信販と言った方がわかりやすいですか?」

畑中が続けて

「小山さん、ハッピー信販から、借り入れがありましたよね・・今日は、その話でお邪魔しました」

ハッピー信販・・・たしか・・・昔お金を借りて・・・途中で返せなくなったサラ金か?

「小山さん、とりあえず玄関開けてもらえませんか どうしてもお伝えしたいお話があるんですわ」

ドンドンドン・・扉を叩く音

「小山さ~ん・・小山一郎さ~ん」

インターフォンを使わずに大きな声で名前を呼ばれた。

玄関を開けると、畑中の他にもう一人、鈴山と名乗る男が待っていた。

消滅時効完成後の弁済

畑中の要件を要約すると

ゲルドはハッピー信販が商号を変更した会社であること

平成12年3月5日に契約した金銭消費貸借に基づき、ハッピー信販が小山に貸し出した貸金が、完済されずに残っていること

その金額は、

残元金20万円

遅延損害金102万円

合計 122万円

これを支払って欲しい。

というものだ。

畑中は、言葉遣いが悪いとまでは言わないが、全体から受ける印象はとても強圧的に感じた。

結局、畑中と鈴山は30分近く居座った。

いや、居座ったと言う表現は正しくはないのかもしれないが、とりあえず幾らかでもその場で返済をしないと帰ってくれないと感じたのは事実だった。

小山が差し出した5000円を受取り、ようやく畑中たちは帰っていった。

消滅時効の援用

後書き

(1)ゲルドの貸し金返還をもとめる行為自体に問題があるとは言えないが、このケースをよくよく確認していくと、小山氏が、ハッピー信販に最後に返金をおこなったのは、平成14年6月28日であることがわかりました。

(2)ゲルド(ハッピー信販)と小山氏とは、約12年前から取引がありませんでしたので、このケースの場合には、小山氏は、消滅時効の援用を行うことができました(なお、一般的なサラ金の場合の消滅時効は、法人のサラ金が5年、個人のサラ金が10年です)。

(3)しかし、今回のゲルドの訪問で金額の多寡を問わず、その一部を返済してしまったことで、小山氏は「ゲルドに対する債務を承認」してしまったことになります。

(4)このような場合でも、小山氏は消滅時効の援用ができるのでしょうか?

(5)原則として、債務の弁済は、債務の承認と考えられ、債務を承認することによって、消滅時効の援用を行えなくなると考えられます(勿論この場合でも、再び5年なり10年が過ぎればその段階で消滅時効を援用することは可能)。

(6)今回のケースでも、原則として「消滅時効の援用ができなくなった」と考えられますが・・・・

消滅時効完成後に行った弁済後の消滅時効の援用の可否

(7)大阪地判平成26年6月18日(対ギルド、控訴審、時効完成後の弁済事案につき時効援用の可否、肯定) 

大阪簡判平成25年12月18日の控訴審判決

「時効完成後に、1000円、7500円を支払わせたことによって、信義則上時効援用権行使を封じられるか」 どうかが争われた。

裁判所は、

「執ような取立行為を行って・・・の無知に乗じ・・・最高裁判決を利用して、時効を援用する道を封じて、高額の債権を回収せんとするものというべきである」

などとして、

「時効を援用することは信義則に反するものとはいえない」

として、借主勝訴の判決を言い渡した。

つまり、裁判で、今回と同様の「時効が完成した後に弁済した」ようなのケースでも、事案によっては消滅時効を援用することができると判断されるケースもあります(勿論、この逆で消滅時効の援用はできないとの判断された裁判もあります)。

(8)もしも、このケースのように、突然の来訪で、一部を弁済してしまった場合でも、まだ争う余地があるということを覚えておいてください。

(9)但し、この場合・・・裁判で消滅時効の援用が認められた場合には、相手方は控訴してきますので、長期間の争いになる覚悟は必要です。

(10)一番大切な事は、

① 消滅時効という制度があることを知っておくこと

② 何を言われても、その場では一円も支払わないこと

③ 直ぐに、司法書士や弁護士に相談すること

④ 消滅時効の援用ができる場合は、必ず時効を援用しておくこと

⑤ 一人で悩まないこと

そして

⑥ 相手方が尋ねてきた日時、状況、話の内容などを詳細に記録にとっておくこと

です。

※ 本ブログの内容はフィクションです。 実際に存在する如何なる個人団体とも関係ありません。



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カテゴリ消滅時効の援用 関連タグ:消滅時効

Do You Love Me Like I Iove You

2014年7月28日 By 高峰博文

遺言を書きましょう

白昼夢

電話を切ってから、蝉が鳴いていたことに気がついた。

この一週間のことはあまり覚えていない。

梅雨が明けたばかりの初夏特有の蒸し暑さが、大切な人を失った心を蝕み、いつまでも醒めることのない悪夢のようだと和代は思った。




「できれば夢であってほしい」と願いながらも、まだ新築の薫りと裕也の息づかいが残る一戸建て住宅で一人、裕也の書斎で遺品の整理をしている。

裕也と結婚してから8年と2ヶ月・・・子どもには恵まれなかったが、何もないところから二人三脚でようやく昨年の末にマイホームを買ったばかりだった。

突然の電話

「和代さん? このたびは色々と大変だったわね 心配してるのよ」
裕也の姉の理恵からの電話だった。

姉といっても、裕也とは血がつながっていない。

裕也も理恵について詳しいことは教えてくれなかったが、理恵は、裕也の父の妹の子で、裕也が中学生のときに、父の妹夫婦が交通事故で亡くなってしまい、当時高校生だった理恵を裕也の両親が養子にしたと聞いていた。

理恵は、高校卒業後すぐに裕也の両親の反対を押し切って片桐という男と暮らし始めたが、「生活が苦しい」と裕也の両親に何度もお金を無心しにくるのを見ていた裕也は、理恵のことを嫌っていた。

突然の理恵からの電話に

「ああ、お義姉さん・・ありがとうございます。こんなときだから私がしっかりしないといけないので・・」

戸惑いながらも、そう答えるだけで精一杯だった。

「そう。思ったよりも元気そうでよかったわ。 ところで、まだ早いかもしれないけど、あなたたち子供いなかったわよね? 裕也のご両親・・まぁ、私の両親でもあるんだけど、両親もすでに亡くなっているし・・」

この人は何が言いたいのだろう・・と考える間もなく

「そうすると、私も裕也の相続人になる訳で・・でね、こういう事は一日でも早くちゃんとしたほうが良いと思うの」

言葉がでない・・

「今度の日曜日会えないかしら・・もちろん和代さんの都合にあわせるわ」

一方的にまくしたてられた。

「・・すみません、まだそういうことは考えることができないので・・」

かろうじて絞り出した言葉・・

「そう? しかりしなきゃ駄目よ。 じゃ、また電話するから。 よく考えといてね・・とりあえず元気出して頑張ってね」

一方的に電話が切れた。

「この女(ひと)は、こんな時に何を言っているのだろう?」

裕也の葬式の時だって、ちょっと顔を見せて帰ったくせに・・・

ふぃに、
「姉さんから、旦那がギャンブルにのめり込んでお金が足りないからお金を貸して欲しいって言われて困っている」
と裕也が言っていたのを思いだして、苦々しくどうしょうもなく怒りがこみ上げ、知らない間に握りしめていたらしい拳に涙が落ちた。

落ちた視線の先・・

希望

電話が置いてある棚の下に古い木の箱が目に入った。

マイホームに引っ越してしばらくたった頃、裕也が冗談ぽく

「和代が困ったときに、書斎においてある木の箱を開けてみてね。 あぁ何もないのに開けちゃだめだよ」

と言っていたのを思いだし、木の箱を手にとった。

少し埃をかぶっていたが、特に鍵はかかっておらず、錆びた蝶番が「ギィ・・」音をたて蓋が開いた。

箱の中には、「封をした手紙」らしきものと、「むき出しの手紙」・・

むき出しの手紙には裕也からのメッセージが書かれていた。

妻への手紙

後書き

(1)この物語のように、亡くなった裕也に子どもがいなくて、すでに両親も亡くなっている場合、亡くなった裕也の両親と養子縁組をした人(義姉の理恵)は、裕也の通常の兄弟姉妹と同様、裕也の相続人となります。

(2)もしも、義姉の理恵が、裕也の両親の一方とだけ養子縁組をしていた場合は、半血兄弟と同様、裕也の相続人になりますが、その相続分は、他の全血兄弟の2分の1となります。

(3)この物語のように、亡くなった裕也が「相続分の全てを妻に相続させる」旨の「遺言」を作成していた場合には、裕也の兄弟姉妹には、裕也の遺産を相続することはできなくなります(兄弟姉妹には遺留分がありません)。

(4)当事務所では、大切な人のために、遺言の作成をお薦めしています。

※ 詳細はご相談ください。

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