哲学の問題で、
誰も知らないところに「木」が物理的に存在していたとしても、それを覚知できる知的生命体がその存在を覚知しなければ存在していても存在していないのと同じ・・・的な話を聞いたことがあります。
観念として考えた場合に本当に「木」がそこに存在していると言えるのか?
この存在が覚知されていなければ無いのも同じなのでは?・・・という考え方は実は私たち人間にも同じことがいえるのではないでしょうか?
ところであなたは浮気や不倫をしたことがあるだろうか?
その是非は皆さまの判断に任せるとして・・・実際問題としてはこういう話も多いようで、離婚の相談などの原因として多いのはこういう問題です。
まぁ、人生いろいろ・・・
人の気持ちもうつろい易く・・・
こんな相談がありました。
「不倫相手に相続財産の一部を贈与する旨の遺言はできますか?」
大昔?の昭和18年の判例に、「配偶者のある者が、死亡するまで愛人関係を維持継続することを条件としてなした遺贈を公序良俗違反(民法90条)として無効」とした判例があります。
ん・・・どうなんでしょうね・・・
公序良俗に反して無効・・って行ってますけど、不倫関係にあることを公序良俗に反して無効としているわけではなさそうです。
何が公序良俗に反すると判断されたのかといえば、「死亡するまで愛人関係を維持継続することを条件としてなした遺贈」の部分を無効だといっているようです。
その後、昭和61年に「不倫関係にあった女性に対する遺贈であっても、愛人関係の継続維持を目的とせず、もっぱらその生活を支援するためになされたものであり、その遺贈により配偶者や子の生活の基盤が脅かされるものでない等の事情がある場合には、公序良俗違反とはいえない」とする判例があります。
ようするに、
「不倫関係にあるというだけで公序良俗に反して無効であるとまでは言えない」
・・ということじゃないでしょうか?
まぁ、
一口に不倫関係といっても色々な形態があるようですので・・・
- 不倫相手に財産をあげるという遺言もケースバイケースで大丈夫も場合もあれば・・・
-
公序良俗に違反して無効と判断される可能性もある・・・
と言うことですね。
「不倫相手に相続財産をあげたい」と考えた場合に、有効な遺言を書くために司法書士にご相談ください。
ところで・・・
不倫もばれなければ、無かったことになるのでしょうか?・・残念ながら、そういうことでもなさそうです
一番大切なものは、あんがい足下にあるものです。大切にしましょうね。
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今日の一言
「独り寝に、寄り添いとける、春の陽」
今日の一曲
不倫をテーマにした映画の中では一番まともなような気がする
The Bridges of Madison County
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