八「旦那~!ていへんだ! ていへんだ!!」
旦那「おっ? 八じゃねえか? 何をそんなに慌ててるんでぃ!」
八「ハーハー・・・何をって・・」
八「旦那も知ってるでしょ? 隣町の「健吉」が、ならず者のイ組に捕まって、身代金を要求された事件ですよ」
旦那「あぁ・・あの事件かい?・・将来のある若者だったのに・・残念なことをしたな」
八「えっ・・旦那は、健吉が殺されたの知ってるんですかい?」
旦那「そんなもん聞かなくたってわからい!」
八「どういうことです?」
旦那「話すと長くなりそうなんで・・・そうさな・・・できるだけ簡単に言うとだ!」
旦那「世の中の仕組みの話だな」
八「・・世の中の仕組み??ですかい??」
旦那「おう! そのとおりだ」
八「・・・・・???」
旦那「八よ・・健吉はどうして殺されたと思う?」
八「そりゃ・・身代金を払わなかったからじゃないんですかい?」
旦那「ん・・・それじゃ・・・健吉は誰に殺されたんだい?」
八「何言ってるんですかい・・そりゃ・・イ組の奴らに決まってますよ」
旦那「なるほど・・・・それじゃ、イ組の目的は何だい?」
八「そりゃ金目当てでしょ?」
旦那「イ組の目的が金だとするとだ!・・・なんで健吉を殺すんだい?」
旦那「健吉を殺すと、金が手に入らなくなるぜ?」
八「嫌だな~旦那・・・そんなの見せしめに違いありませんよ」
旦那「誰に対する見せしめだい?」
八「そりゃ・・・おいら達に対する威嚇でしょうよ?・・つまり・・・」
旦那「・・つまり?・・・」
八「こんど誘拐したら身代金を支払え・・っていう意思表示なんじゃないですか?」
旦那「ん・・・なるほど・・八さんの言うことは半分はあたってるけど、半分は的ハズレだな・・」
八「あっしの考えのどこがおかしいんですか?」
旦那「・・八さん・・物事には表の事情と裏の事情があるって知ってるだろ?」
八「・・・」
旦那「まぁ、つまりだ! さっきの八さんの話は・・いわば表の事情って奴だな」
八「すると旦那は、裏の話を知ってるんですかい?」
旦那「いや! 善良な一市民の俺がそんなこと知っている訳なかろうよ」
旦那「しかしだ・・・世の中には必ず表と裏があるんだよ」
旦那「だから、物事を考えるときには表の事情だけで満足していてはいけないんだよ」
八「・・で・・旦那の考える裏の事情ってやつは何ですかい?」
旦那「そうさな・・・まぁ、今日はもう十分長く話したので・・このあたりで止めとこうか」
八「そりゃねえですぜ・・旦那~」
旦那「そうさな・・八さんも、バテレンの唄でも聞いて、ちょっと考えてみてくれ」
・・・
と言うわけで
まぁ、「八と旦那」第2話は・・・よほど気が向いたら書きます。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
追伸
イスラム国と名乗る武装集団に拉致殺害されたとされています「後藤さん」「湯川さん」のご冥福をお祈りします。
相談のご予約メールフォームはこちら
「有料電話相談」はこちら
今日の一言
「陰知らず、塵と消えゆく、春の雪」
今日の一曲
The Sound of Silence
コメントを残す