武富士はこんなに酷かったのよ
これを書いたのは平成22年10月5日です。
ホームページのリニューアルに伴い・・・再掲します。
サラ金の実態
さて、サラ金の武富士が,会社更生法の申し立てをしましたね。
あれは・・・たしか12年程前の話と記憶していますが,
その当時に,私の事務所で債務整理を依頼していた甲(仮名・女性)さんが,泣きそうな顔で事務所に入ってきました。
甲さんは半泣きで
「先ほど武富士から電話があって・・・すみません」
とかなり追い詰められて,消え入りそうな声・・・
当時は司法書士に代理権が無い時代ですが,とりあえず事務所から甲さんに武富士の加古川店に電話をして頂き,その後
「こんにちは,司法書士の高峰です」
と努めて明るく電話にでたところ
開口一番
「はぁん? 誰??」
と巻き舌で言われ・・・・・・。
そこでさらに努めて明るく
「この度,甲さんの債務整理に関する裁判所提出書類の作成をすることとなりました司法書士の高峰ですが,甲さんより司法書士に依頼した旨と今後自己破産の申立てをする予定であることの通知を送らせて頂いてますよね?」
と丁寧に申し上げましたところ,
再び
「はぁん!」
と社会人失格の全くもって品の欠片も無い返答を頂きました(笑)。
その後,
「そこどこよ?今から行くから待っとけや!」
と脅されますので,努めて明るく
「いえ,それには及びません。 こちらにこられても迷惑です」
とお断りしました。
が,しつこく
「はぁん??」
「今から行くって言ってんだから,待っとけよ」
と図太い大きな声でわめかれましたので
「・・・来て頂いても,お茶も何もお出しすることはできませんが・・・」
と返答しましたところ,
「はぁん?? おまえ○×か?」
と暴言を吐かれました。
面白くなってきたので・・・
私は恐怖のあまり子羊のように震えながら
「貴方はどう思いますか」
と丁寧に訪ねましたところ,
再び
「はぁん??」
と凄まれ、
「いいから借りた金を返せよ。おまえら泥棒か?」
との主旨のお叱りの言葉を頂きました。
しばらく一方的な暴言が続き、一段落したところで
「お仕事ご苦労様ですが,いずれにしても,来て頂く必要はありませんし,今後は甲さんにも連絡しないで頂きますか?」
と丁寧にお伝えしましたところ,
再び何やら火がついた様で,電話の向こうからは
「☆△○◎×××」
と公にできないと言うか・・善良な市民には意味の良くわからない事をドスのきいた声で引き続きさんざんな事を言われ,
「今から行くから待っとけ」
と言われ電話が切れました・・・が,あれから12年・・その後も未だにその方が当事務所に来ることはありませんでした。
まぁ、その電話のおかげか?
その後は,とりあえず甲さんへの取立てもとまりましたので,暴言を聞かされた甲斐があったのでしょうが,サラ金の実態を肌身で感じたできごとでした。
いかんせん司法書士に代理権の無い時代の話ですので,私も交渉することもできず、私としても特に何もお話することも無かった訳で,加えて私自身が武富士から責められる理由もありませんでしたので,心の中で
「はぁん?はぁん?教の教祖様の説法・・何と有り難きことか??」
と心で突っ込みを5回程入れながらも,くだらない全く実の無い話を聞くことを15分ほど強要されたことを昨日の事の様に思い出します。
その時に感じたのは、「まともな会社では無い」こと,直接借入をしていない私でもあれだけ言われると精神的に参って「とりあえず100円位なら支払います」と言いそうになるのだから,「お金を借りている人が言われたら,さぞかし恐怖であろう」ことは明らかで,「あんな取立ての方法が認められる訳が無い」、「あんな会社がTVコマーシャルをばんばん流していること」事がとても不思議でした。
この経験は,弁護士じゃ味わえない経験です。
いくら武富士といえども,弁護士相手にあんな対応はしません。
その後,日栄や商工ファンド等の商工ローン会社の厳しい取立てがニュースになり社会問題として表面化したこと等により,武富士も以前の様な無茶苦茶な取立ては次第に表にでなくなっていきましたし,簡裁代理権を持つ司法書士には随分と丁寧な対応となりましたが,あの時代の武富士のやり方を忘れてはいけないと考えています。
簡裁代理権を取得する以前より債務整理をして,現実に武富士が取立てを行う様を間近(実際に私もドスのきいた声で脅されたと感じました)で見て,とても怖い体験をしてしまった私としては,武富士が会社更正して会社を存続させようとしていることに大いに疑問を感じています。
武富士の会社更正の目的は,いわゆる過払い金のほとんどを支払わずに,何とか会社だけは存続させようとするものと考えられます。
武富士に過払い金を有している人,もしくは,武富士と現在進行形で取引を継続している方は,お近くの司法書士か弁護士にご相談に行かれることをお薦めします。
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