ベネッセから流失した個人情報は、
2000万件以上
と言われています。
ベネッセが主なターゲットとしている子どもであることから、それら個人情報も子どものものが多いと考えるのが自然でしょう。
たぶん私の所の情報もベネッセは持っているはずなので、もしかすると私自身も今回の情報流失事件の当事者(被害者?)なのかもしれません。
ベネッセは、各種イベントやアンケート、また、パンフレットの申し込みなどで合法的に集めた情報なのだろうが、一旦そこから外部に流失してしまった場合、それらの情報がどのように使われるのかを考えれば、やはり管理体制が甘かったと言わざるを得ないだろう。
官報
ところで、話はかなりずれますが・・
自己破産などを行うと、官報にその人の住所と氏名などが掲載されます。
一時期、それら官報から破産された人の情報を名簿にして売買されていました(もしかすると今でもやっているのかもしれませんが・・)。
破産者の名簿を作る
そのような名簿を何に使うのでしょうか?
それらの個人情報をA4の宛名シールに印字したものが、数十円で売られていました。
買い手は
主に、「ヤミ金」です。
今から6年程度前には、東京都で貸金業登録を行った「都一・といち」と呼ばれる業者が、それらの名簿を買いあさり、手当たり次第に勧誘の葉書を出したり、悪質なところは「債権を譲り受けた」として、虚偽の請求をしてくるような事例が多発するなど、悪質な東京都の貸金業者が暗躍してました。
その後、東京都の条例の改正により、それら悪質な業者は廃除されましたが、ヤミ金自体が消滅したわけではありません。
今では、あの当時のような悪質なヤミ金の不法請求は影を潜めているように見えますが、ただもっとわかりづらく巧妙な手口にやり方を変えたり、オレオレ詐欺などの詐欺グループに形を変えて、あの手この手で隙あらば暴利を貪ろうとしています。
電報
悪質な都一業者が暗躍していた一時期、
電報を利用した本当に悪質な請求がされていたのをご存じでしょうか?
本来は、「結婚」などの祝電につかわれるもので、お値段も約7000円程度する電報で債権回収のための通知が送られていました。
勿論、これを送った債権回収業者を名乗る詐欺師は、この電報のお金も自分達で支払っていません(・・この、やり方は言えませんが・・)。
気になるその内容は?
複数の電報を見ましたが、概ね内容は似たようなものです。
私のところで、債務整理をした人の複数人にも届きましたが、直後に私のところに相談に見えられましたので、それらの方に被害はありませんでしたが、たしかにこんなのが突然送られてきたら普通に怖いですね。
流失した個人情報
正直なところ、一旦流失した個人情報を回収することは難しいでしょうね・・・
私達にできることは、
「出来るだけ個人情報を記入しない」
という消極的防衛を行うしかないようです。
あと、どうしても個人情報を書かなければいけない時には、住所の後に
「A」とか、「甲」とか、何でも良いので、何らかの附合を付け加えることです。
今回のベネッセの情報流失も、これら附合をつけたユーザーからの問い合わせで判明したようです。
たしかに、これらの附合を管理していれば、ある日届いた、ダイレクトメールなどが、どこから情報漏洩したものかを特定することができますね。
私も昔から、複数の個人情報登録先にはこういう附合をつけたことがありますが・・・どこにどんな附合をつけたか?・・忘れちゃった・・
他人ごと
さて、この個人情報の流失事件の問題は、私達中小零細な個人事務所でも無縁ではありません。
私達司法書士も、業として、少なからずこれまで行ってきた各種事件に関する個人情報を管理しています。
それらが流失すれば、守秘義務に反し何らかの処分をされることは間違いありません。
個人情報の流失させない為の最善策
単純に考えれば、個人情報を紙で持っている限り、個人情報が流失する危険性はかなり低いのでは無いかと思慮することろ・・・
そうもいかない昨今の情報社会・・・
まぁ、電子データー化した個人情報が流失しないように、どうすればよいのかをちゃんと考えた方が良さそうですね。