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「公正証書遺言」は、
- 公証人が作成する遺言書です。
- 原則公証人役場に出向いて作成してもらいますが、遺言者が入院中などで公証人役場に行けない場合でも、公証人が入院先の病院等へ出向き作成することも可能です
- 公証人が作成するので、無効な遺言が作成される危険性がほとんどありません。
- 作成した遺言は、公証人役場にも保管されますので、遺言の紛失の心配がありません。
- 遺産の額に応じて、公証人へ支払う費用が必要です。
公正証書遺言(民法969条)とは?
(超訳)
公正証書遺言の成立要件
- 証人2人以上の立会が必要であること
- 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授(くじゅ)すること(遺言者が口がきけない場合には,口授の代わりに,通訳人の通訳により申述するか,筆談を行う)
- 公証人が遺言者の口述を筆記し,これを遺言者及び証人に読み聞かせ又は閲覧させること(遺言者又は証人が耳が聞えない場合は,読み聞かせに代えて,筆記内容を通訳人の通訳により伝えること)
- 遺言者及び証人が筆記の正確なことを承認した後,各自が署名し押印すること(遺言者が病気などのため署名できないときは、公証人がその旨を付記して、代って署名することもできます)
- 公証人がその証書が方式に従って作成されたものである旨を付記して,署名,押印することにより成立します。
公正証書遺言のメリット
- 公証人が関与することにより,遺言者の意思が正確に遺言書として作成されること
- 方式の違背による遺言無効の心配が無いこと
- のちのち・・紛争が生ずることが少ないこと
- 文字が書けなくても作成が可能なこと
- 原本は公証人が保管するため紛失や改ざんのおそれがないこと
- 家庭裁判所での検認手続が不要なことにより,速やかに執行に着手できること
- 遺言者が病気等の場合でも,公証人に自宅又は病院に出張してもらうことができること
- 公証人には守秘義務があるので,公証人から秘密が漏れる心配がないこと
公正証書遺言のデメリット
- 方式が厳格であること
- 証人2人以上の立会が必要なこと
- 費用がかかること
- 証人から遺言の内容が漏れる可能性があること
ワンポイントアドバイス
•遺言を作成するのであれが・・・いや・・本当に公正証書遺言をお薦めします。
口がきけない者の公正証書遺言(民法969の2条)
※ 聴覚や言語の機能に、障害がある者でも、「公正証書遺言」を利用することができます。
民法969の2条
- 口がきけない者が公正証書によって遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、前条第2号の口授に代えなければならない。この場合における同条第3号の規定の適用については、同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述」又は「自書」とする。
- 前条の遺言者又は証人が耳が聞こえない者である場合には、公証人は、同条第3号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により遺言者又は証人に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。
- 公証人は、前2項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に付記しなければならない。
ワンポイントアドバイス
•どういう方式によって遺言がされたのか?・・を明らかにするために、公証人はその旨を付記しておく必要がありますが、たとえその付記が無かったとしても公正証書遺言の効力には影響はないものと考えられています。
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